「マンション診断」が当たり前の世の中になるために
マンション診断士の安山です。こちらの記事では何かのノウハウではなくて、私が現在、そしてこれからやりたいことについてお話させてください。
マンション買う前にマンション診断することが当たり前の文化にしたい
「事前マンション診断を当たり前の文化に!!」
これが私がやりたいこと、そしてお伝えしたいことです。
解消されない不動産業界とお客様のミスマッチ
長年不動産・住宅業界にいるから感じますが、多くの人にとってマイホームはやっぱり夢であり憧れです。
その想いが伝われば伝わるほど「どうにかしてこの方たちが後悔しないマイホーム選びをお手伝いしたい。」そういう気持ちでずっと働いてきました。もちろん今もそうです。けれども現状はどうかと言えば、不動産・住宅業界が売っている物件と、お客様の要望のミスマッチはとにかく多いのです。
たとえ話をします。
5,000円の洋服を買ってみた、でも思っていたものとは違って失敗だった。残念ではあるけど、この場合損失は5,000円なのでさして人生を狂わせるような痛手ではありませんよね。
ではこの「洋服」を「マイホーム」と置き換えてみてはどうでしょう?
多くの人が35年ローンを組んで数千万で買うものなのに、「こんなはずじゃなかった」って思ったとしたら?簡単に立ち直ることができないのではないでしょうか。
一生に一度のことかもしれないのに、金額の数千万円なのに、それに対する選び方が数千円の洋服と変わらない。少々厳しい言い方をしましたが、今の不動産業界とお客様との間に起きているのはまさにこういうことです。
成功報酬であるがゆえ「実際に買うまでのすべての行為にお金を支払う文化」がない
なぜこのようなことが起きてしまうか?
それは不動産業界の支払い構造が成功報酬だからです。
不動産業界では、不動産の売買が成立し代金決済が終わって初めて報酬としての仲介手数料が支払われる仕組みになっています。その間どれだけ物件を紹介しても、何件家を案内しても、費用は頂けません。最後の最後でお客様が購入をやめてしまえば不動産会社にお金ははいりません。
お客様目線で考えると、買う行為以外にお金はかからないのが現実なんです。
これは住宅・建築業界でも同じです。
ほとんどの建築会社では、どんなに間取りを考えて何度も図面を修正しても、契約していただけるまで費用は発生しません。(申込金を頂いている会社は一部あります。)
私も一消費者になれば、お金はかからない方がありがたいです。でも見積もりはいいとして、タダでやる「図面」と有料でやってもらう「図面」作る方の本気度は変わって来ます。一部の工務店では設計図面は無料ではやらないのはそのためです。
つまり見積もりや説明、時には図面を無料と設定しているのは、そのあと購入してもらえることを強く希望するからこその行為なんです。
すると、どういうことが起きていると思いますか?
「購入してほしいから」という気持ちがまずありきでの見積もり、営業、設計になります。それ自体は悪くありませんよ。売る立場からすればそれは当然の行為です。買う側もそれだけを鵜呑みにする場合が多いから、マイホームを1000円の服を買うのと同じことが起きるんです。
マイホームにも「セカンドオピニオン」「事前診断を」
もう一度よく考えていただきたい。
買うのは「マイホーム」です。
金額は「数千万円」で、多くの方は「数十年のローン」を組みます。それだけ重たい行為でありながら、不動産会社の意見だけで全てを決めてもいいと思いますか?
私は、買う人と売る人の間のミスマッチの多くはここだと確信しています。
不動産業界歴10年以上でありながら、今は会社に属していない立場の私だからこそ言える意見があります。どこの会社にも属していないのでどこかの利害にとらわれる意見は言いません。
重要な病気の診断の際は「これって本当にあってる?」の意味合いで他の医師の診断を受ける「セカンドオピニオン」が日本にも定着しつつあります。あれは、健康というお金には変えがたいものを守るためですよね。
マイホームも同じです。一生に一度の大きな買い物。ちょっと慎重になるくらいでちょうどいいんです。
マイホームにもセカンドオピニオンを事前に診断する文化を定着させたい!
「後悔しないマイホーム選びを」のメッセージを発信する
こういう想いを届けるためにたどり着いた答えが情報発信です。私が不動産業界で経験したこと全てをお伝えする。綺麗事だけじゃなくて、ありのままを伝えること、嘘をつかないことをモットーにマイホーム塾のブログを運営しています。
ブログ運営しているうちに、度々お問い合わせをいただくようになりました。
内容は「マイホームをこれから買うけどこれでいいのか?安山さんの意見を聞きたい」というようなものです。私が発信してきた内容を読んでくださったからこそのお問い合わせ。「後悔のないようにマイホーム選びを」このブログのメッセージが届いた証拠でもあるので、やったーという思いでした。
時に冷やかしのように感じられるお問い合わせがあるのも事実です、一方で真摯にメッセージを送ってくださる方もいる。この状況で真剣にお問い合わせをくださる方にどうすれば向き合うことができるのか?
その先に出した答えが「マンション診断サービス」です。
マンション診断サービス
戸建てとマンションどちらも見れますが、戸建ての場合は専門の器機を使った現地調査が必ず必要になります。私が現地に行く必要があるため、その分費用が発生してしまう訳なのです。
なるべくお客様の支払い負担を少なくかつ購入のミスマッチを減らすため「マンション」に絞った事前診断サービスを作りました。
マンションの場合、マンションブランド名、住所、築年数、部屋の場所(角部屋か?何階か?)、広さを聞けば、そのマンションの資産価値を調べ、この先どうなるかを予測できるようにレポートにまとめます。
戸建てでも可能ですが、戸建ての場合同じエリアでも筋が1本違うだけで地盤調査の結果も変わります。また家を建てる工務店の技術と材料にもばらつきがあるので、同じ築年数だとしても家の状態はかなり違いがでてきます。
耐震強度、傾きの有無、雨漏りの有無、シロアリ被害の有無などなどの詳細をきちんと現地調査しなければ正確なお答えができかねるため、マンションに絞ったサービスにしています。ご了承ください。
戸建てを検討の方は認定機関によるホームインスペクション(建物診断)をご利用ください。
マイホームを買った人のほぼ全員が、何かしらの後悔ポイントを持っています。それくらい家選びは難しいのです。一生に一度の可能性が高いからこそ、事前にしっかり調べる。ご自身でされるのが一番いいのだけど、それをやる人はあまりにも少ない。であれば、その役割私が担って行きたい。
マンション事前診断を当たり前の文化にして、マイホーム購入で失敗し後悔する人を1人でも減らすこと!
これが私のやりたいことです。