外壁でメンテナンス費用が200万円変わる!塗り壁ジョリパットのメリット・デメリット
ジョリパットとは?
ジョリパットとは、アイカ工業というメーカーさんが販売している、アクリル系壁面仕上げ材です。
アクリル系壁面仕上げ材??何それ?
って思いませんか?まあ、要するに『塗り壁』ですね。これです!
アイカ工業さんは建材用の接着剤なども作っていますので、ジョリパットのような材料はとても得意なメーカーさんです。
ジョリパットの歴史は意外と古く、もともとはフランス生まれの素材なんですよ。
そのジョリパットが日本で最初に販売されてから40年経ちます。今までに、さまざまな改良や開発が行われ、外壁用以外にも室内用や特殊な仕上げ方法、その他に、汚れ防止やひび割れ防止などをはじめとする機能性を持ったものなどが生まれました。
それだけよく使われているってことの証明ですね!
ヤスヤマ
圧倒的なシェアを誇るジョリパットのメリット
なぜ、このように人気が高いのか、その魅力について詳しく確認してみましょう。
カラーバリエーションが豊富
カラーバリエーションは同じような、塗り壁材の中ではダントツに多く、標準材料だとなんと180色を超えます。
実は、ジョリパットのような材料は一般的な塗料と違いその場での調色ができません。つまり、調色できないかわりにとても幅広く標準色をそろえてくれているわけです。
例えば、同じグレーでもいくつもの濃さのグレーが設定されていたり、同じ赤でも明るい赤から黒っぽい赤など細かく設定されています。特に採用しやすい薄めの色合いは、濃さや色調の設定が豊富です。
ただあまりに種類が多いと、逆に選ぶのに悩んでしまうと思いますが、寒色系や暖色系などに分かれた、カラーチャートのサンプル帳を活用すると選択するのにとても便利ですので、ぜひ活用して下さい。
仕上げ方法も色々
カラーバリエーションもとても豊富ですが、その仕上げ方法も下記の様な方法があり、仕上げは100パターンを超えます。それぞれの特徴をよく理解して選択して下さいね。
吹付け仕上げ
外壁塗装の様に、空気圧で吹付けて仕上げる方法で、ムラ無く均一に仕上げることが可能です。
上品で落ち着いた仕上がりとなります。
コテ仕上げ
ジョリパットで一番メジャーな仕上げ方法で、皆さんが一番イメージする仕上げでないでしょうか。
まさに塗壁的な仕上げとなり、現場で職人さんがその場その場で塗りますので、職人さんのセンスが問われます。とても個性的で、表情豊かな仕上がりとなります。
ローラー仕上げ
専用のローラーで模様をつける方法です。コテ仕上げに比べて模様が均一になりやすいので、安定的な仕上げが望めます。
コテ仕上げと同様、個性的な仕上がりですが、コテ仕上げと比べるとパターンの規則性が強調されます。
ひびわれしにくい
日本の気候は湿気が多く、気温変化が大きく、地震も多い国ですので、欧米などに比べると、外壁などへのひびわれを起こしやすい条件が揃っています。
外壁用のジョリパットの素材は弾性が高く、できあがった後もとても柔らかく、ねばりが強いので下地のひび割れや、材料自体の伸び縮みによるひび割れが発生しにくい特徴があります。
それに加え、ジョリパットは塗り厚をある程度持たせるので、材料の柔らかさやねばりの特性が特に活かされます。
ですので、ジョリパットは一般的な外壁塗料と比べると圧倒的にひびわれしにくい材料です。
通気層工法に対応
通気層工法は壁の中の結露防止や断熱性能の確保のため、現在では標準的になってきました。
長期優良住宅の申請や、フラット35のローンを借りる際の外壁の仕様として、通気層工法が指定されています。ジョリパットは通気層工法に対応した施工方法が用意されていますので、長期優良住宅やフラット35を選択する場合でも問題ありません。
ただし、正しい施工方法で行わないと、壁の中が結露して、カビなどが生えてしまいますので注意が必要です。
よく施工する建築屋さんにお願いしたり、設計の段階で特に下地の工法がどうなっているのかの確認や相談がとても大切です。
通気層工法は高気密高断熱の家では必需ですよ!
防汚性(汚れにくさ)
もともとは欧米のあまり雨が降らず、乾燥した気候にマッチした材料ですので、日本の様に高温多湿でとても雨が多く、外壁が汚れやすい気候には向いていませんでした。
素材感自体のデコボコにゴミや溜まったり、藻やコケが生えたりしてしまいます。
最近のジョリパットは改良され、特に外壁用の材料は防汚性が高く、防藻や防カビ加工が施されています。
また、親水性が高く雨で汚れを洗い流しますが、パターン自体のデコボコが大きい場合は、どうしてもゴミが溜まりやすいので念頭において下さい。
汚れとは違いますが、ジョリパットの色は素材自体の色ではなく、顔料を混ぜて着色しているため、太陽からの紫外線などにより退色という色褪せを起こすので、徐々に色が薄くなっていってしまいます。
塗り替えの時は、他の塗料の場合と比べると費用がかかることが多いので想定しておくことが必要です。
ジョリパットの注意点
メリットばかりではありません。ジョリパットにも注意点があるので、きちんと納得したうえで選びましょう。
ジョリパットのひびわれ(クラック)について
ジョリパットは先に書きました様に、ひびわれには比較的強い材料ですが、適切に下地が造られていないと当然ひびわれは起きてしまいます。
そこで、ジョリパットの認定下地工法には下記の3種類ありますので、確認しておきましょう。
- ニチハ モエンサイディング大壁工法
- デラクリート セメントボードシステム
- ラスモルタルⅡノンクラック通気工法
この中で、ニチハモエンサイディング大壁工法だと、縦目地については、塗膜の浮き、著しいクラック、著しい汚染については外壁工事完了日から3年間保証しています。
ここで注意が必要なのは、保証対象は縦目地だけで、1階と2階、2階と3階の様に階の境目の横目地は保証されません。
これは、階と階との境目には、建物構造的にハリと言う横向きの大きな材料があり、この部分は揺れが集中しやすいのです。そのため、この部分のひびわれ防止は、建物自体の揺れを小さくしないと、仕上げと下地材だけでは防ぎきれません。
建物の揺れを小さくするためには、構造計算などにより建物の構造強度を上げなければなりません。このため、この部分には、化粧目地を設けることが推奨されています。
この他、化粧目地部のサイディングの著しい変形や、亀裂と塗材に著しい変褪色、チョーキングという粉吹き現象に関しては、外壁工事完了日から5年間の保証期間が設けられています。
ただし、保証を受けようとすると細かい仕様に合わせたり、色々な条件を守らなければいけませんので、施工会社にしっかりと確認する必要があります。
ヤスヤマ
他の工法に関しては、保証項目は設定されていませんが、ニチハモエンサイディング大壁工法ではできない、防耐火構造や、タイルなどジョリパット以外の仕上材との組み合わせの場合などの仕様に合わせて選択して下さい。
ジョリパットの退色について
ジョリパットの色は素材自体の色ではなく、顔料を混ぜて着色しているため、太陽からの紫外線などにより退色という色褪せを起こします。なので、15年~20年くらいで徐々に色が薄くなっていってしまいます。
将来的には塗り替えが必要となるのですが、他の一般的な塗料の場合と比べると費用がかかることが多いので、新築時に採用する場合は、メンテナンスの想定をしておく必要があります。
外壁の汚れについて
先にも書きましたが、外壁用のジョリパットには親水性能があるので、雨で汚れは流されますが、模様のある仕上げだと、どうしても出っぱった部分に汚れが溜まりやすくなってしまいます。
オウトツが大きいほど汚れが溜まりやすく、色は濃い色だと汚れが白く目立ち、白色だと黒く目立ちます。また、汚れも風合いだと考えて、どの様に風合いが増していくのか想像することも大切です。
この点をふまえて、仕上げのパターンや、色を決めることが重要です。
サンプル見本板について
外壁や、デザインのアクセントになるような重要な部分に使用することが多く、デザイン性が高い材料ですので、選択するのも一つの楽しみでしょう。想像しているイメージ通りに仕上げるのには、現物サンプルの見本板を見て決めておくのがお勧めです。
現場サンプルだと、質感や、パターンのオウトツや、大きさなどが実際に見ることが可能です。
見本板はA4サイズで、2~3枚程度なら、メーカーさんが無料で作成してくれますので、候補となる色とパターンを指定して、設計士や工事店に頼んで作ってもらって下さいね。
今回お読みいただいた記事があなたのイメージ通りの家造りに活かされますように!
家を建てる時に、建てた後にかかるお金の話をしてくれるハウスメーカー・住宅会社の営業マンはそうそういません。
けれども、家は建てた後もメンテナンス費用がかかる。
この事を忘れて家の仕様を決めるのはとても危険です。お金がかかるのは外壁だけではありませんよ。まして、住宅ローンの借り入れ限度いっぱいいっぱまで借りて、家を建ててしまうと……
建てた後からかかるお金をどうやって払っていけるのか、不安が残りますよね。
費用対効果、コスパを意識して家を建てることを意識してくださいね。家は建てて終わりではありませんから。
高性能な家に憧れれて、あれもこれも設備を取り入れるということは、その後のメンテナンス費用も相当に掛かってくるわけですから。
かけたコスト(お金)とパフォーマンス(長持ち・快適・便利など)のバランスをよく見極めて選びましょう。
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