仕事を失って家賃が払えない!なら住宅支援給付金を活用しよう
新型コロナウイルスの影響が大きくなってきて、更に心配になってくるのが……
失業
実際、アメリカの2020年3月26日の失業保険申請件数は328万件!!
2008年のリーマンショック時も軽々とオーバー。
アメリカほどでなく雇用が守られている日本でも、今後は失業者数が増える可能性があります。
仕事を失って家賃が払えない!!
なんて状況になってしまった時に、この『住宅支援給付金』があることをぜひ思い出して活用してください。
住宅支援給付金とは?
離職等により経済的に困窮し、住居を失った又はそのおそれがある者に対し、住居確保給付金を支給するこ
とにより、安定した住居の確保と就労自立を図る。引用: https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12000000-Shakaiengokyoku-Shakai/0914_shiryou03_1.pdf(厚生労働省)
住宅支援給付金とは、仕事を失ったことによって家賃が払えなくなっている人に対して、家賃相当額を一定期間助成するための給付金のこと。
この給付金は生活困窮者自立支援法に基づく制度の1つで、職を失ったことが原因で生活保護受給者になってしまう人を減らし、自立を支援することを目的としています。
もともとは、2008年9月のリーマンションの後に問題となった『派遣切り』により家賃を滞納する人が増え、その人たちを助けるために開始した「住宅手当緊急特別措置事業」が始まりです。
ただし、この住宅支援給付金を受けるためには要件を満たす必要があります。
誰でも無条件で受けられる訳ではないんですよね~!
ヤスヤマ
住宅支援給付金の概要
住宅支援給付金を受けるための要件について詳しくみていきましょう。
各自治体によって若干の違いはあるようなので、今回は大阪市を例に挙げて説明していきますね。
支給対象者
- 申請日において65歳未満であって、離職等後2年以内の者
- 離職等の前に世帯の生計を主として維持していたこと
- ハローワークに求職の申し込みをしていること
- 「国の雇用施策による給付等」及び「地方自治体等が実施する類似の給付等」を受けていないこと
「国の雇用施策による給付等」とは職業訓練受講給付金など
「地方自治体等が実施する類似の給付等」とは生活保護、中国残留邦人等支援給付、新婚世帯向け家賃補助などになりますよ。
ヤスヤマ
支給要件
収入要件 | 申請月の世帯収入合計額が、基準額(市町村民税均等割が非課税となる収入額の1/12)+家賃額以下であること。 |
資産要件 | 申請時の世帯の預貯金合計額が、基準額(ただし100万円を超えない額)以下であること。 |
就職活動要件 | ハローワークでの月2回以上の職業相談、自治体での月4回以上の面接支援等 |
▼大阪市の場合▼
収入要件について
区分 | 基準額(円) | 収入基準額 |
単身世帯 | 84,000 | 左記基準額+家賃額
(家賃額は本市生活保護の住宅扶助基準額※を上限とします) |
2人世帯 | 130,000 | |
3人世帯 | 172,000 | |
4人世帯 | 214,000 | |
5人世帯 | 255,000 | |
6人世帯 | 297,000 | |
7人世帯 | 334,000 | |
8人世帯 | 370,000 | |
9人世帯 | 407,000 |
資産要件について
世帯人数 | 金融資産の上限額(円) |
単身世帯 | 504,000 |
2人世帯 | 780,000 |
3人以上世帯 | 1,000,000 |
支給額
賃貸住宅の家賃額(上限額は住宅扶助特別基準額)
※ただし、共益費・管理費等は含まれませんので、自己負担となります。
▼大阪市の場合▼
世帯人数 | 支給上限額 |
単身世帯(1人) | 40,000円 |
複数世帯(2人) | 48,000円 |
複数世帯(3~5人) | 52,000円 |
複数世帯(6人) | 56,000円 |
複数世帯(7人~) | 62,000円 |
支給期間
原則3か月間(就職活動を誠実に行っている場合は3か月延長可能(最長9か月まで))
支給方法
貸主等の口座へ直接振込
申請方法
申請窓口は各自治体の福祉担当部署になります。
役所の総合窓口で尋ねると何部の何課になるのか教えてくれますよ。
役所の代表番号に電話して、「住居確保給付金の申請相談をしたい」と言っても大丈夫!
必要書類
住居確保給付金支給申請書 | 印鑑 ※申請窓口にあります |
住居確保給付金申請時確認書 | ※申請窓口にあります |
本人確認書類 | 運転免許証、住民基本台帳カード、旅券、健康保険証、住民票、在留カード、特別永住者証明書、外国人登録証明書、各種福祉手帳(身体障がい者手帳、療育手帳、精神障がい者福祉手帳等)、年金手帳、戸籍謄本等
※顔写真が無い書類の場合は2点 |
離職等したことが確認できる書類 | 2年以内に離職又は廃業したことが確認できる書類(離職票等)の写し |
申請日の属する月の収入が確認できる書類 | 申請者及び申請者と同一の世帯に属する方の収入が確認できる書類(給与明細・金融機関の通帳等)の写し【収入の変動がある場合は、直近3か月分がわかるもの】 |
金融資産が確認できる書類 | 申請者及び申請者と同一の世帯に属する方の金融資産(預貯金額等)が確認できる書類(金融機関の通帳等)の写し等 |
求職申込みが確認できる書類 | ・求職受付票(ハローワークカード)の写し ・「求職申込み・雇用施策利用状況確認票(参考様式2)」入居(予定)住宅関係書類 |
入居(予定)住宅関係書類 | ◎住宅を喪失されている方 ・「入居予定住宅に関する状況通知書(様式2-1)」 ◎住宅を喪失するおそれのある方 ・現在お住まいの住宅の「賃貸借契約書」の写し ・「入居住宅に関する状況通知書(様式2-2)」 |
各自治体によって違いがありますので、必ずあなたが住む(予定の)役所で確認してくださいね。
「自治体名+住宅給付支援金」で検索するとすぐ出てくるので!
参考までに大阪市の案内をこちらに置いておきますね!
失業しないと住宅支援給付金はもらえない?
で、ここがとても重要なポイントになるわけですが。
失業しないと住宅支援給付金はもらえないの?
ヤスヤマ
って気になりませんか?
- 非正規社員(派遣やパートなど)のため、職は失ってないけど収入がガクンと減った
- 自営業だけど売り上げが半分以下になった
こんな状況で収入減になった、でも失業したわけじゃない。こんな時に、この制度は利用できないのか?
気になりますよね?
どうやら厚労省は、「新型コロナウイルスに関連した生活困窮者自立支援法に基づく住居確保給付金の活用について」と題する「事務連絡」を2020年3月9日、各都道府県や政令指定都市などに対して出したようです。
この中で、「住居確保給付金の受給についての相談があった場合には、併せて一~三の留意事項を踏まえた柔軟な対応を図り、(以下略)」と、「柔軟な対応」との表現を使って「適切な執行」に努めることを求めている。
そう!「柔軟な対応」を、と言ってくれています。
なので期待できそうなのですが。
「離職等により経済的に困窮し、(略)」という文言があるため、あくまでその困窮理由が「(申請時点での)離職等」でなければ申請できないと理解している自治体もあるようです。
厚労省としても「まずは最寄り(地元)の自立相談支援機関に相談してほしい」と呼びかけています。
自分で考えても該当するかどうかわからない場合には諦めてしまわずに、ぜひ相談に行ってきてください。
ヤスヤマ
もしこの給付金の支給要件に該当しなくても、他の支援を受けることが可能かもしれませんからね。