外壁でメンテナンス費用が200万円変わる!金属サイディングのメリット・デメリット
最近建てられる新築住宅の外壁は洋風の「サイディング」がすっかり主流になっています。あまり塗り壁の家って見かけなくなりましたよね?中でも圧倒的なシェアを誇っているのが、窯業系サイディング。
ですが、「断熱性を高めたい」「メンテナンスを楽にしたい」と思っているなら、「金属サイディング」もおすすめですよ!
ヤスヤマ
外装材は仕様選びによって、大きくメンテナンスコストが変わります。しかも100万円、200万円といったレベルで、です。
金属サイディングの種類や特徴、メリット・デメリットを一緒に見ていきましょう。
外壁サイディングの種類は主に3つ
サイディングはパネル状になった外壁材のことをいいます。施工が簡単で、作業現場であまり時間をかける必要がありません。
サイディングは、主に以下の種類にわかれています。
金属系サイディング
のちほど詳しくご紹介しますが、ガルバリウムやアルミといった金属を型押しして作られたものは「金属系サイディング」と呼ばれます。
窯業系サイディング
セメントや繊維を混ぜあわせ、成形して作られたものは「窯業(ようぎょう)系サイディング」と呼ばれます。カラーやデザインが豊富で、タイル調や木目調といったデザインも簡単にできます。
新築物件の場合は圧倒的に窯業系サイディングが多く、10棟中7棟は窯業系サイディングともいわれています。
木質系サイディング
天然の木材が使われたサイディングは「木質系サイディング」と呼ばれます。金属系や窯業系のサイディングに比べると、燃えやすい・劣化しやすいといったデメリットがあります。
ですが本物の木のぬくもりがあり、ナチュラルテイストにこだわりたい人や、めずらしい外観をもとめる人にはおすすめのサイディングになります。
樹脂サイディング
日本ではほとんど見かけませんが、アメリカでは50%以上のシェア率をとるぐらいの定番商品です。恐ろしくメンテナンスのコスパが良いのが特徴ですね。
金属サイディングの種類
では、金属のサイディングにはどんな種類があるのでしょう?
劣化しにくい「ガルバ」
アメリカで開発されたメッキ鋼板です。正式には「ガルバリウム鋼板」ですが、日本ではよく「ガルバ」と呼ばれています。
350℃もの高温に耐える強い素材で、かつでは関西の甲子園球場の一部にも使われたことがあるんですよ。
ヤスヤマ
ステンレスよりも価格が安く使いやすいので、金属サイディングとして外壁にも使われる以外にも、屋根材や電気機器など意外と身近で使われています。
軽くて強い「アルミ」
アルミは軽さと強さが特徴で、航空機に使われることもあります。
「面」での強度はありますが、うっかり先のとがったものでこするとキズが残りやすく、「点」での強度は高いと言えません。
ですがアルミニウム合金なら金属サイディングの中でも特に軽く、サビにも強いのでおすすめです。
金属サイディングおすすめメーカー3選
金属サイディングはメーカー選びも慎重にしたいものです。
以下の3つのメーカーは日本金属サイディング工業会の加盟店でもあり、外壁を金属サイディングで施工するときにおすすめです。
- アイジー工業株式会社
http://www.igkogyo.co.jp/
- 旭トステム外装株式会社
https://www.asahitostem.co.jp/
- 日新製鋼建材株式会社
http://www.ac.nisshin-steel.co.jp/index.htm
金属サイディングのメリット
金属サイディングのメリットは、主に6つあります。
断トツに高い断熱性
「金属」と聞くとなんとなく冷たいイメージがありませんか?
ヤスヤマ
「断熱性が低そう」と思われがちですがそんなことはありません。
サイディング自体の内側に断熱材が入っているので熱伝導率が低く、しかも外断熱となるため断熱性は高くなっています。
断熱性の高い金属サイディングにすれば、省エネ効果で毎月の電光熱費ダウンも期待できますね。
軽量だからこその耐震性
金属サイディングはほかの外壁材に比べて軽いのも特徴で、重さは窯業サイディングの約1/5程度しかありません。
「建物は重いほうが耐震性がある」と思われるかもしれませんが、重すぎる建物は揺れがおさまりにくいので、なるべく軽いほうがいいのです。
また将来外壁をリフォームする場合、軽い金属サイディングで施工しているなら、既存の壁を撤去しない「重ね張り工法」にすることもできます。
窯業サイディングの場合、地震の影響でひび割れ(クラック)ができることがあります。ひび割れは放置するとどんどん劣化が進むので、なるべく早いリフォーム(または修繕)が必要です。
その点金属サイディングなら、ひび割れの心配がないのもメリットですね。
金属なので防水性も高い
モルタルや塗り壁、窯業サイディングはセメントや繊維が原料なので、よく見ると無数に穴が開いており防水性がありません。
金属サイディングは「吸水する」ということがないので、湿気による劣化の心配がなくきれいな外観を保ってくれます。
耐凍害性があり寒い地域でも安心
防水性が高い金属サイディングは、外壁の中の水分が凍って劣化を引き起こす「凍害」が起こりにくく、外壁材の剥離やひび割れといった症状が出にくいです。
そのため、寒冷地で凍害が心配な地域の外壁にも、金属サイディングがおすすめです。
メンテナンス(耐候)性(とたんは除く)
金属サイディングは防水性や耐凍害性の高さだけではなく、高い耐候性があります。つまり、色あせしにくいわけですね。窯業サイディングだとどうしても色あせによる塗装が必要になってきますから。
窯業サイディングの場合むき出しになる目地材は耐久性が低く、長くても10年ほどでメンテナンスしなければなりません。
金属サイディングも目地材は使いますが、外気にあまり触れないので大きな劣化があまりありません。そのため耐候性や耐久性が高く、20年以上は持つといわれています。
独特なデザイン性
「金属サイディング=あたたかみがない」と思われがちですが、最近の金属サイディングはデザインの幅が広がっています。
エンボス加工や塗り壁風、石造り風といった一見窯業サイディングと見間違えるようなデザインも多く、欧米風やナチュラルな外観にすることもできます。
もちろん、金属特有のツヤ感を活かしたシャープな外観やスタイリッシュなデザインは、金属サイディングの得意とするところです。
金属サイディングのデメリット
メリットが多い金属サイディングですが、デメリットもあります。
窯業サイディングより費用は高い
金属サイディングは窯業サイディングより高価になります。と言うか、そもそも窯業サイディングはメンテナンスを前提としているので、安価なものが多いのです。
錆に弱い
外壁材の中でも耐久性が高い金属サイディングですが、錆には弱いです。塩害で錆ができるので、海から5キロ圏内にあったり潮風が吹いたりする地域の場合は特に注意したいですね。
汚れは錆のもと!メンテナンスが必要
金属サイディングは長期間汚れがついたままの状態だと、劣化が早まってしまいます。
最低でも年に1回は外壁を水洗いしましょう。ホースで全体的に水をかけてる程度で十分で、高圧洗剤やクレンザーなどの薬剤は必要ありません。
酸性雨や潮風が多い地域は、3か月に1回程度がおすすめです。
窯業サイディングよりはデザインの幅が狭い
前にご紹介したように、金属サイディングはエンボス加工や石造り風のデザインもあります。ですが、窯業サイディングに比べるとデザインの幅が広いとはいえません。
窯業サイディングは原料を型に流し込んで作るので、型の種類が増えればいくらでもデザインを作れるのです。
また、金属サイディングをレンガ調や木目調にプレスしても、近くでよく見ると金属特有の光沢感は残ります。
「本格的なレンガ風がいい」「外壁材には絶対ツヤ感を出したくない」など素材の質感にこだわる場合は、ちょっと物足りないかもしれません。
外壁材をSGL(金属サイディング)にすればメンテナンスのコスパ最高!
金属サイディングは耐震性や断熱性が高く、窯業サイディングに比べるとメンテナンスコストが抑えられる外壁材です。
(ただし、コーキングレス窯業サイディングもあるので注意)
特におすすめは、SGL(エスジーエル)という商品。
マグネシウムの効果で、ガルバリウム鋼板の高耐食性をさらに高めた商品になります。
ガルバリウム鋼板の3倍以上の耐食性があるとのこと!
ヤスヤマ
シェア率の高さや価格の安さで窯業サイディングを選ぶ人もいますが、断熱性や軽さ・耐食性を誇るSGLという金属サイディングは長い目で見るとコスパのいい外壁と言えます。
なんと30年はメンテナンスフリーでいけそうですからね。
「かっこいい」「シャープ」「スタイリッシュ」そんな外観のイメージが好きならおすすめですよ!
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